週末夜に続くパトロール
6月下旬の金曜日午後9時、“眠らない街”歌舞伎町の歓楽街。この界隈で「新宿のサトばあ」として一目置かれる佐藤さんは、仲間とともにこの日1回目のパトロールに出た。自身の名刺に書かれた肩書は「認定NPO法人10代・20代の妊娠SOS新宿―キッズ&ファミリー理事長」。しかし、その見た目は夜の歌舞伎町にいそうもない「市井の人」だ。
大久保公園や近くのラブホテル周辺の路上で客引きに立つ10代の女性に近寄り、「リップクリームやウエットティッシュ、美容マスクとかあるよ。もらってくれない?」と一人ひとりに声をかける。受け取る子は半数ぐらい。無理強いは決してしない。品物には、NPO 法人の相談窓口が書かれたカードがついており「このカードは捨てないで持っていてね。何か困ったことがあったら連絡して」と伝える。
顔見知りの女性に会うと、少しの間話し込むこともある。「知り合いの〇子ちゃん、最近どうしてる?もし見かけたら、サトばあに連絡するように言ってほしい」というやり取りもあった。
引用元:https://www.nippon.com/ja/people/e00232/